森林の管理
森林管理の鉄則は、[伐採量 < 成長量 ⇒ 持続・増加]。森の恵みは、毎年少しずつ授かり増やすものです。調査と得られたデータに基づいて、科学的・合自然的に管理していかなければなりません。その森で「何を育てるのか?」そして、「どのように育てるのか?」しっかりと考えていくことが大切です。
森林施業の目的としては、「資源生産」と「環境保全」があります。「資源生産」とは、用材、特用林産物、燃料・原料などのことをいい、また「環境保全」とは、水土保全・災害防止、大気保全・温暖化抑制、野生生物保護管理、保健休養などのことをいいます。資源生産を目的とした森林も収穫されるまでは環境保全機能を有するため、森林というのは多面的であると言えます。目的に応じて、森の管理は変化してきますので、長期的なスパンで森をイメージし、生き生きとした森づくりをしなければいけないと思います。自分たちがいなくなった後も森は生き続け、未来に引き継がれるわけです。
森をどう活かしていく?
森林を管理するためには、しっかりとした調査をし、データに基づいた管理計画が大切です。植生調査については前回学びましたが、毎木調査は詳細にデータを得ることができますが、時間と労力が掛かり、点的な調査しかできないため効率は悪いです。最近では遠隔感知による技術も発達してきており、地上レーザーや航空レーザー、ドローン写真なども利用されています。それぞれの調査方法は、得手不得手があり、データを用いるときは注意が必要ですが、とても効率的になります。
さて、データを取得したら、その森をどういうふうに活かしていくかを考えなければいけません。高い木の上層木を利用するのか、まだ低めの下層木を利用していくのか、はたまた、空間そのものを利用していくのか。実際にどう利用していくかを考えてみると、森の木をどう利用すればいいのかわからないし、自分の中のイメージが乏しく、50年後の姿を想像するのはとても難しかったです。今回は一緒に勉強している人たちとディスカッションでき、先生に聞きながら、分からないなりにもいろいろ考えることができました。いろいろな考え方があり、答えは一つではありません。様々な視点から、これからの森のあり方を考えなければいけないなと感じました。
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