樹木の手帖_025

樹木_ウバメガシ

ウバメガシ

【姥目樫】Quercus phillyreoides

 ブナ科コナラ属

 分  布 :関東地方南部~沖縄

 樹  高 :小高木[3~5m前後]

花が咲く時期: 4月~ 5月頃

実が熟す時期:10月~11月頃

◇特徴

 温暖な地域の海沿いに生え、植え込みや生垣によく植えられています。楕円形の葉が枝先に車輪状にまとまってつき、シャリンバイに似ていますが、葉の上半分くらいに小さいが鋭い鋸歯があり、パリパリとした質感をしています。葉柄は短く、褐色の毛が生えていて、葉裏の葉脈は不明瞭です。成長が遅く、とても堅い材で、古くから良質の木炭として利用されています。皆さんもご存じの「備長炭」です。最高級の炭といわれる、紀州備長炭の材料として有名で、叩くと金属を叩いたかのような高い音が鳴ります。
 アラカシシラカシと同属なので、ドングリも実ります。殻斗は鱗状をしていて、カシ類の輪状の殻斗とは違います。名前に「カシ」とついていますが、実はナラ類の仲間のようです。潮風や簡素にも強く、剪定にも強い樹木です。成長が遅いため、刈り込みの回数は少なくて済みますが、材が堅いため、作業の疲労感は大きくなるようです。少し寒さに弱いため、庭木や生垣として植える場合は、北陸地方だと少し検討が必要かもしれません。
樹木_ウバメガシ

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