冬の魅力
私自身、富山生まれで雪には慣れている方だとは思うが、冬はどちらかというと苦手です。両親自身も冬が得意ではなく、雪国に生まれながらウィンタースポーツはからっきしです。
この年になっても、雪が降り始めるとワクワクするものです。しかし、雪は見ている分には良いですが、日々の生活を考えるととても億劫になります。最近は温暖化の影響なのか、大雪になったり、暖冬で雪が少なかったり、年ごとに差が多きように思います。雪国である北陸地方で生まれ、生活するからには、避けては通れないので、うまく雪と付き合っていこうと思います。
雪で遊ぶ
子どもたちにとっては、雪は楽しいものでしょう。中には冬が寒くて、雪で遊ぶのなんか嫌いというお子さんもおられるかもしれませんが、雪で遊ぶことができるのは、雪国の特権でもあります。私自身もウィンタースポーツは得意ではありませんが、雪で遊ぶのは好きでした。富山の小学校には、通称「スキー山」(ほかの地域で何と呼ばれているかはわかりません。)というものがあり、よく冬は遊んでいました。昔、長靴につけるプラスチックでできた「ミニスキー?」というものが売っていてよく遊んでいました。すぐ割れたり、バンドが切れたり、楽しい思い出です。
利賀は平地とは違い、積雪量もビックリするくらい多く、雪質もサラサラしています。今回は、利賀で雪遊びをしました。スキーや雪合戦をしたわけではないですが、みんなで、「イグルー」という雪の家をつくりました。最近どこかで聞いたことがあると思われた方もいるかもしれませんが、「イグルー」とは北極に限りなく近いところに住んでいるイヌイットの冬の家のこと言うそうです。
皆さんもご存じ、日本には「かまくら」というものがあります。「かまくら」は雪を固めて大きくした後に、穴を掘って空間をつくりますが、「イグルー」は、雪や氷のブロックを積み上げてつくります。イグルーを作るためのキットもあり、それを使って今回「イグルー」をつくりました。
キットを使ってつくっていきましたが、使い方が良く分からないということもあり、思った以上に大変でした。サイズも自分たちで決められましたが、一番小さいものにして正解でした。大きいものにすると時間が掛かりすぎて、屋根をふさぐのも大変。なんとか完成し、達成感をすごく感じました。天気も良かったので、空気もおいしく気持ちが良くて、清々しい気分でした。
皆さんも、機会があれば雪遊びを楽しんでください。
樹液の採取
森の暮らしでは、「樹液」の採取も重要な営みとなります。樹木から採れる樹液はシロップになります。よく知られているのが、「メープルシロップ」です。「メープルシロップ」はカエデの樹木から採れた樹液でつくられたものですが、カエデもいろいろな種類があり、樹木よって糖度も違ってくるそうです。カナダで採られるメープルシロップは「サトウカエデ」という樹木です。日本では、「イタヤカエデ」や「ウリハダカエデ」などから採られているようですが、サトウカエデに比べ、樹液に含まれる糖分量が少ないそうで、より煮詰めないと甘いシロップにはならなということです。
利賀の森では、雪が2~3m近く積もりますので、樹液を取に行くのも一苦労です。樹液は、寒い日から一時的に暖かくなった日に多く樹木から出るそうで、タイミングを見ながらタンクを取り替える必要があります。むやみやたらに見に行ってもダメなのです。
樹液自体はとてもサラサラでほんのり甘い砂糖水といった感じでした。シロップにするには煮詰めて水分を飛ばさなければならず、さらに手間がかかります。
樹液は貴重な食材となり、森を有効に活用していくうえで魅力的なものだと思います。手間は掛かりますが、興味深い資源です。また深く学んでいければと思っています。
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