ウッドショックって何?
皆さん、「ウッドショック」ってご存じでしょうか?最近、よく話題に上がっています。もしかすると、これから家づくりを検討される方でも、「初めて聞いたよ」という方もおられるかもしれません。そういう方は、少し気にかけておいた方が良いかもしれません。 「ウッドショック」とは何なのか?○○ショックというだけあって、木材の価格が今までに無いくらい高騰しているということなんですが、なぜ、木材価格が上がっているのか?これは、現在、コロナウィルスの影響等により、アメリカや中国などで木材需要が非常に高まっており、今まで日本に入ってきていた木材が、海外から入らなくなってきているという状況になっています。他にもいくつかの要因が重なり、その結果、木材価格が上がってしまっているようなのです。輸入材の問題だけかと思えばそうではなく、輸入材を今まで使っていた住宅会社も、木材の高騰や、木材の不足により、輸入材が使えないということになって、国産材にシフトしたりして、国産材自体も価格が上がっている状況のよう。国産材を積極的に使ってきた工務店や設計者には、思いもよらぬ状況になっているのではないでしょうか? 地域差も多少あるとは思いますが、木材が準備できなくて上棟ができないだとか、工事がストップしてしまうとか、そういう話がネットやSNSでチラホラ…。どこまで事実なのかは不明ですが、これからどうなっていくかというのは非常に読みにくい状況ですが、これからの動向を注意深く見ていくしかないと思います。
国の施策として公共建築物の木造化率を上げようとしている動きの中で、この状況は非常にマイナス要因だと思います。また、木造住宅についても、単純に建築費用が増えることになりますので、動きは鈍化するのではと危惧しています。 私たちは、こういう状況ではありますが、だからこそ、質の良い住まいづくりを考えなければいけません。質の良い国産材を使い、耐震性・省エネ性・メンテナンス性を十分高めた「高性能で長く住み継げる家」をつくらなければなりません。また、既存の住まいも壊すのではなく、それを活かした住まいづくりが大切です。改修する場合も、見た目の改修のみならず、耐震性・省エネ性・メンテナンス性を十分考慮し、性能向上を目指し、新築並みの安心と快適性を獲得しましょう。 質の良い住まいづくりが、質の良い街を形成するのだと思います。未来に良い住まい、良い街が残せるよう、しっかりと「住まいづくり」を考えていきましょう。私たち設計者はそのお手伝いをさせていただきます。
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