電気の検針票を確認しよう
電気使用量のお知らせ(検針票)をご覧になったことありますか?支払いの金額だけみていませんか?最近は紙での発行も少なくなり、Webで各自確認できる時代になっています。前年度との比較がしやすくなったり、同じくらいの世帯平均と比較できたり、とても便利にはなりましたが、細かく見る方も少ないかもしれません。
再エネ発電賦課金って何?
さて、この電気使用量のお知らせの中に、再エネ発電賦課金というものがありますが、皆さんご存じでしょうか?これは、再生可能エネルギー(太陽光や風力等)の利用促進のため、2009年11月より余剰電力買取制度が始まったわけですが、2012年から、太陽光発電等設置した世帯も、設置していない世帯も、全てのお客様が全国一律の単価で負担していることになります。
再エネ発電賦課金の推移
年 | 賦課金の単価 | 昨年比 | 年 | 賦課金の単価 | 昨年比 |
---|---|---|---|---|---|
2012年 | 0.22円/kWh | - | 2017年 | 2.64円 | +0.39円(約17.4%) |
2013年 | 0.35円/kWh | +0.13円(約59.1%) | 2018年 | 2.90円 | +0.26円(約9.9%) |
2014年 | 0.75円/kWh | +0.40円(約114.3%) | 2019年 | 2.95円 | +0.05円(約1.8%) |
2015年 | 1.58円/kWh | +0.83円(約110.7%) | 2020年 | 2.98円 | +0.03円(約1.1%) |
2016年 | 2.25円/kWh | +0.67円(約42.5%) | 2021年 | 今年は? | ? |
これまでの再エネ発電賦課金単価の推移については、上の表でご確認ください。
2012年当初は、0.22円/kWhという単価でした。ですから、例えば、月に電気使用量が450kWhのご家庭であれば、450kWh×0.22円/kWh=99円となります。月に99円程度、年間にしても1188円なのでそれ程気にされる方はいないかもしれません。しかし、表をご覧の通り、年々単価は上がり、2020年では2.98円/kWhになっています。先程の例と同じ計算をすると、450kWh×2.98円/kWh=1341円となり、年間で16092円負担していることになります。これは結構な金額だと思います。 さらに今年も単価が発表されましたが、2021年5月からは、なんと3.36円/kWhです。+0.38円/kWhとなってしまいます。この再エネ発電賦課金は使用量に比例しますので、電気を使えば使うほど余計に賦課金を支払わなければいけません。まず、ご自宅の電気使用量のお知らせを確認して、今どれだけ賦課金を支払っているのか見てみてください。こんなに払っているのとビックリされる方もおられるかも知れません。
再エネ発電賦課金は、電気を使用している以上0円にはなりません。ですから、できるだけ全体の電気使用量を抑えて、無駄な支出を減らすべきだと思います。電気プランの変更を検討されている方もおられると思いますが、根本的に電気の使用量は変わらないわけですから、賦課金については減りません。戸建て住宅の場合は、温熱環境性能を上げることで、暖房エネルギーなどを抑えることができ、電気使用量の削減ができます。新築の住宅をご検討の方は、是非、高い断熱性と日射の制御を検討してくれる設計者にお願いすることをお勧めします。また、改修工事は新築工事より難易度が上がりますが、既存の住宅でも十分性能を上げることは可能なので、是非あきらめずに、快適な空間づくりを検討してください。
コメント