身近な歴史的建造物を知ろう

身近な歴史的建造物

 富山県内にも歴史的建造物はたくさんあります。歴史的建造物といっても文化的価値等によって、分類されています。また、その分類により保存が重視されるか、活用利用が重視されるかが分かれます。価値ある部分を保存しつつ、有効に活用利用していくのが「登録有形文化財」です。ここで活躍するのがヘリテージマネージャーなのだと思います。文化財やその価値を新しく作ることはできないのです。後世に残すべき価値ある建造物は、壊されることなく保存・活用していければと考えます。
歴史的建造物の分類
歴史的建造物の保存と活用の関係

県内の登録有形文化財

 私たちの身近なところにも気づかずに眠っている文化財があるかもしれません。あまりにも身近過ぎて、その価値に全く気付いていないことも少なくないと思います。
 歴史的建造物を登録する場合、右記のような「基本的な基準」があります。文化財としての価値が認められ、所有者等の保存する意思が明らかなものは登録することができます。指定文化財等に比べれば、登録することによって不自由になることは少ないと思います。周りで残したい建造物がある場合、有形文化財に登録することも考えてみてはどうでしょうか?

登録有形文化財建造物の基準

  • 築50年を経過していること
  • 国土の歴史的景観に寄与しているもの
  • 造形の規範となっているもの
  • 再現することが容易でないもの
 興味のある方は、県内の登録有形文化財建造物等の情報も確認してみてください。自分の身近なところにも意外な登録有形文化財があるかもしれません。

県内唯一の国宝

 登録有形文化財とは少し話は変わりますが、県内には唯一の「国宝」があります。それは、高岡市にある瑞龍寺です。私も高岡市に生まれ育ちましたので、とても身近な存在です。こんなに近くに「国宝」に指定された建造物があることは幸せなことだと大人になってから強く感じています。
 瑞龍寺は、加賀藩第2代藩主 前田利長 公の菩提寺として、第3代藩主 前田利常 が建立しました。瑞龍寺すべての建造物が「国宝」になっているわけではなく、山門・仏殿・法堂が「国宝」に指定されています。是非、見学していただければと思います。
 瑞龍寺の楽しみの一つでもあるライトアップが開催予定なので、興味のある方はこちらもどうぞ。
 写真は数年前の写真ですが、今は映像技術の発達により、ライトアップも進化しているはずです。
瑞龍寺ライトアップ
 歴史的建造物を残していくということは、様々な問題も出てきて、所有者もそうですが、周りの人の理解も必要になってきます。たくさんの方に興味を持ってもらい、その地域の人にとってもその地域を訪れる人にとっても、奥行きのある良い地域づくりができれば良いなと思います。
イラスト_古い町並み

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

コメント

コメントする