自立循環型住宅の設計に有効な要素技術

目次

C.省エネルギー設備技術

 エネルギー効率の高い機器やシステムを選択し、投入エネルギーを低減し、かつ快適性を向上させる技術

09 暖冷房設備計画

 高効率な暖冷房システム・機器を選定、設計することにより、暖冷房エネルギーの削減が期待できます。建物の暖冷房負荷に適した出力の機器を選定することが大切です。特にエアコンについては、必要以上の出力を有する機器の使用は、エネルギー消費効率を落とす結果になります。暖冷房については、間歇運転と連続運転がありますが、連続運転の計画をお勧めします。さらに言えば、全館暖冷房の計画が健康・快適性を考えると良いと思います。
イラスト_暖冷房

10 換気設備計画

 要求性能に合った高効率な換気方式を選ぶことにより、換気エネルギーの削減が期待できます。まず、換気方式は第1種換気・第2種換気・第3種換気の三つに分けることができます。さらに壁付け方式・ダクト方式等があります。また、熱交換換気というものもありますので、地域や建物により適切な設計が大切です。
 もう一つ、換気設備で大切なことは、定期的なメンテナンスです。どの方式にしろ、換気扇等は汚れますので、定期的に掃除が必要になります。換気扇自体もそうですが、外部の換気フードもしっかりメンテナンスできるように、適切な計画が必要になります。
イラスト_換気

11 給湯設備計画

 適切な熱源を選定し、高効率な給湯設備を導入することにより、給湯エネルギーの削減が期待できます。住宅において給湯エネルギーの消費は全体の1/3近くあり、給湯設備でのエネルギー削減は大変効果があります。また、太陽熱利用の温水器を導入する等、再生可能エネルギーを利用することでさらにエネルギー削減が期待できますので、検討してみるのも良いと思います。
 給湯機のほかにも、水栓やシャワー、給湯配管等の更新も節湯効果があり、エネルギー削減が期待できます。床の改修がある場合などは、是非配管の改修も検討してみてください。
イラスト_エコキュート

12 照明設備計画

 適切な照明配置を行い、器具を選定することにより、照明エネルギーの削減が期待できます。最近の新築住宅はほぼLED照明になっているのではないかと思いますが、既存の住宅においては、蛍光灯の利用や白熱電球の利用もあるのではないかと思います。それらをLED化することで、エネルギーの削減が期待できますし、照明計画や調光・人感センサーなどを利用することで、エネルギーを抑えることができます。照明については、住まい手の生活スタイルによるところも大きいので、実際には各家庭でエネルギー消費は全く違うと思います。
イラスト_照明器具

13 高効率家電機器の導入

 家電機器の買い替え時などに省電力化された家電機器の選定をしましょう。住宅において家電等のエネルギー消費は意外と馬鹿になりません。最近は便利になり、家電機器の消費電力量は大きくなっています。あまり使わないということが一番いいのですが、なかなかそうもいかない場合があります。省電力の家電機器を利用し、無理のない程度に節電を意識して生活しましょう。
 自立循環型住宅のプログラムでは、最近、主な家電の評価もできるようになりました。照明もそうですが、この家電機器についても、住まい手の生活スタイル等に大きく左右されます。全体的なバランスを見ながら、計画をしていきましょう。
イラスト_家電

14 コージェネレーションシステムの導入

 システム発電時の排熱を給湯や床暖房に利用し効率を高め、家庭全体のエネルギー消費の削減が期待できます。コージェネレーションシステムはまだまだ導入コストが高いため、全体的なバランスを見ながら導入の検討をしてください。

15 水と生ごみの処理と効率的利用

 水の有効利用と排水・生ゴミの効果的な処理をはかります。節水型機器の利用により、節水が期待できます。水は大切な資源です、無駄なく有効に利用するべきです。また、排水やごみの処理なども大きな課題だと思います。できるだけ環境負荷を抑え、豊かな生活ができる社会を持続できるよう取り組んでいきたいものだと思います。
イラスト_窓と雨
葉_イラスト
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エコマーク4

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