住まいの収納を考えてみよう。収納ボリュームという考え方_その1

収納計画
 前回、収納ボリュームについて書きましたが、今回は、一般的な住宅の収納を元に「収納ボリューム」について考えてみましょう。
 まず、昔からよくある間口が6尺、奥行が3尺(1.82m×0.91m)の収納サイズで考えてみます。この収納サイズで、床から1.8mのところに枕棚、その下にステンレスパイプというような収納の場合、断面的に考えると [図1] のような収納難易度分布になり、それを元に計算するとボリュームが丁度「1.0」になりました。ボリュームに間口寸法を掛けて、実質的な収納容量は1.82㎥になると考えます。
 次は、収納サイズが同じで昔ながらの押入を考えてみます。中段と枕棚がある一般的なものの場合、断面的に考えると [図2] のような収納難易度分布になり、これを同じように計算すると「1.07」となりました。
[図1]
[図2]
 ここで、1㎡あたりの収納力について考えてみると、[図1]の場合は、1.82㎥÷1.65㎡≒1.10となり、[図2]の場合は、1.94㎥÷1.65㎡≒1.18となります。単純に言うと収納力は1.07倍ということになります。しかし、ここで言う「収納力」とは、収納難易度を定めて導き出した数値であり、収納が劇的にし易くなるというものではありませんのでご注意ください。限りある床面積を無駄なく、過不足なく収納を計画するための指標の一つとして考えてみたものです。

 これからも収納については、いろいろ考えていきますので、興味のある方はご一読下さい。

収納計画

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