危険な外来生物が身近なところにも潜んでいます。意外に知らなかった特定外来のこと。

特定外来生物

オオキンケイギク
 先日、富山県でセアカゴケグモが17匹、卵のう21個が発見されたと新聞にも載っていましたが、最近ではヒアリなど危険な外来生物が発見されており、少し知識として知っておいた方が良いと感じています。
 まず、「特定外来生物」とは、何なのでしょうか?
 海外起源の外来種であって、生態系人命・人体農林水産業などに被害を及ぼすもの、又は及ぼす恐れのあるものを国が指定しています。生きているものに限られ、個体だけではなく、卵・種子・器官なども含まれています。
 「特定外来生物」に指定されている分類群をまとめてみます。
哺乳類25 種類
鳥類7 種類
爬虫類21 種類
両生類15 種類
魚類26 種類
昆虫類25 種類
甲殻類6 種類
クモ・サソリ類7 種類
軟体動物等5 種類
植物19 種類
特定外来生物
 令和3年8月13日時点で、10分類群156種類の「特定外来生物」が指定されているようです。人にとって危険な昆虫などはよくニュースなどでも取り上げられていますが、その他、哺乳類や鳥類、植物などあまり、知らなかったものも多くありました。何種類か取り上げてみたいと思います。
 詳しく調べたい方は、環境省のホームページ「日本の外来種対策」(http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html)をご覧ください。

昆虫類等

1. セアカゴケグモ
 セアカゴケグモは、先日、県内でも発見されています。ヒメグモ科ゴケグモ属で、セアカゴケグモ以外にもハイイロゴケグモは日本に広く定着しているようです。その名の通り、背中が赤いのが特徴でコンテナ等に付着して、国内に侵入してきた可能性が高いと言われています。刺咬されると人体に害がありますので、注意が必要です。
セアカゴケグモ
2. ヒアリ
 平成29年に国内での初めて侵入が確認され、現在16都道府県で確認されています。現在のところ、県内では侵入は確認されていません。刺されるとアルカロイド性の毒によって激しい痛みが起こり、アレルギー反応を引き起こす例もありますので、注意が必要です。ヒアリもコンテナ等に付着して、侵入してきているようです。
3. アカカミアリ
 アカカミアリはヒアリに似ていて、アルカロイド性の毒によって激しい痛みが起こります。県内では、このアカカミアリの侵入が確認されており、注意が必要です。
ヒアリ

その他の種類

1. アライグマ
 私の小さいころは、「あらいぐまラスカル」の人気だったので、可愛いイメージしかありませんでしたが、「特定外来生物」に指定されていて驚きました。捕食などにより、在来種への影響が懸念され、農作物などの被害も多いことから、指定されいているようです。ペットとして人気となりましたが、飼育が難しいことから遺棄されるケースも多いらしいです。
アライグマ
2. ソウシチョウ
 ソウシチョウは、現在、九州から本州まで定着が確認されています。県内ではまだ確認されていないようですが、主に標高1000m以上の落葉広葉樹林や竹林などに生息しています。本種が優占種になることで、群集構造が著しく変化している可能性があります。姿や声が美しく、ペットとしても魅力があり、広く飼育されている可能性があります。
ソウシチョウ
 「特定外来生物」と言っても、見た目は可愛いものやきれいな植物のものもあります。人体に影響を及ぼすものなどは、気を付けたりはしますが、それ以外にものは、あまり気にしたことがありませんでした。コンテナなどと一緒に国内に侵入する物もあれば、個人の勝手な都合でペットとしていたものを棄てて増えることもあります。そういうことがないように十分な知識を持ち、この先も生体系人命・人体農林水産業に悪い影響を与えないように考えていきましょう。
特定外来生物

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