収納容量の目安
住まいの計画をする場合、住まい手の生活に合わせて間取りを考えると思いますが、その中で収納計画はとても大切です。収納容量が少なくても物が収まらないし、多ければ収まりはしますが、必要以上に多いとその分床面積も大きくなり、工事費も嵩みます。住まい手によって、持ち物の量も生活スタイルも違いますので、一概にこれぐらいとは言えませんが、今回は、新聞折込に入っていたチラシの間取りを参考に収納容量を検討してみたいと思います。収納ボリュームから実質的な収納容量を計算し、どれくらいの収納容量があるか検討をしてみました。収納ボリュームについては、以下のページをご覧ください。
検討したプランは、延床面積が28.15坪で、総2階に近い間取りです。今回、収納容量として計算したものは、押入やクローゼットの他、玄関収納(下駄箱等)、キッチン、カップボード(食器棚)も加味しています。逆にTVボード(家具収納)や階段下の収納は、今回の計算には含めませんでした。 1階は、玄関収納、キッチン、カップボード、和室等の押入、小さい食品庫程度です。2階は、主寝室のウォークインクローゼット、子供室の収納、二部屋分程度。まぁ、チラシなどによく見かける収納量だと思います。 まずは、単純に床面積で考えてみます。1階は「4.76 m2」、2階は「8.26 m2」で、合計は「13.02m2」となりました。 次に、収納ボリュームを元に実質収納容量を計算すると、1階で「4.64 m3」となりました。2階は「8.23 m3」、合計すると「12.87 m3」となります。今回、28坪程度のプランで計算してみると床面積も実質収納容量もほぼ同じくらいの数値になってしまいました。しかし、住宅規模によっては大きく差が出るものもあると思いますので、詳細に検討する場合は実質収納容量を計算して検討してみたいと思います。初期段階で、ざっくり目安を出す場合は床面積でも十分かもしれません。
床面積で見てみると、13.02m2 ÷ 93.08m2 × 100 = 13.98% → 約14% です。
今まで設計してきた感覚からすると、検討した間取りだと収納容量は少ないと思います。もう少し、リビング廻りやバックヤードに収納力が必要になってくると思いますので、収納量の目安としては、延床面積の 18% ~ 20% が良いのではないかと思います。多くても25%を超えないようにした方が無駄が少ないように感じました。 あくまでも目安の容量ですので、先にも書きましたが、持ち物の量や生活スタイルで収納容量は変わってきますので、設計者に相談し、納得のいく収納計画及び間取りを計画してください。
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